Cooper500 F3 レストア第1回


Cooper500 F3のレストアを開始いたしました。

数ヶ月に渡ってレストアの流れを掲示して行きます。

 

貴車の生い立ちについて

■Cooper500F3 ”あり合わせ素材のプアマンズフォーミュラ・カー。”

 

クーパー500F3は、現在も連綿と続くF1のルーツとなるシングルシーターフォーミュラカーです。

始まりは2人の英国人、クライブ・ローンズとコーリン・ストラングが製作したシングルシーター・スペシャルがこのシングルシーターフォーミュラの始まりと言われています。

これを見た(とされる)クーパー親子がフィアット・トポリーノのフレームとリーフスプリングを使って製作された物が原型となりクーパー500が完成するのです。

基本的にはラダーフレームの上にパイプを組んだ簡単なスペースフレームに”JAP”や”BSA”といった単機筒500CCのモーターサイクルのエンジンを搭載した原始的なフォーミュラカーであり、1946年のT3〜1959年のMK13まで多数のモデルが生産されました。

これを駆って、今では有名なスターリング・モスやレス・レストンがF1まで上り詰めていくのです。

 

クーパー500の特徴として、これまでフロントエンジンだったフォーミュラをミッドシップにしたという所にありこれ以降全てのフォーミュラカーはMR方式となっていきます。

このクーパー500の成功によりジョン、チャールズ親子の工房はクーパーガレージとして法人登記されレーシングコンストラクターとなり現在まで続くクーパーカーズとなっていくのです。

 

■レストア作業内容

 

フロント及びリヤカウル、サイドパネルの全てをアルミで製作します。仕上げはポリッシュ仕上げです。

お客様からお預かりの状態です。

 

英国から輸入した状態はオリジナルに近い状態でした。

但しフロントカウルがFRP製、リヤカウルが欠品の状態でした。

メーター盤にはクーパー500レジスターの証明プレートが付いています。

ボディー製作の為に分解を行いました。

MR構造ということがよくご理解いただけると思います。

 

次に外装ボディー製作に入ります。

 

先ずはワイヤーゲージにて外装形状の造形を行います。

それを基に、大きめにアルミ板をカットして板金を行います。

(イングリッシュホイールとクラフトフォーマーを用いてアルミ板金を行います。)

 

 

まだまだ続きます。

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