トヨタ スポーツ800 レストア第1回 |
トヨタ スポーツ800のレストアを開始いたしました。
数ヶ月に渡ってレストアの流れを掲示して行きます。
貴車の生い立ちについて |
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・トヨタ スポーツ800
トヨタスポーツ800は昭和40年(1965年)4月に発売されました。
当時からトヨタグループの1社であった関東自動車工業により開発されたこのスポーツカーは、昭和36年の試作車”145A”の開発から始まります。 量産車パブリカののコンポーネンツを使用し、スライディングルーフを備えた”145A”は小馬力のエンジンを超軽量ボディに搭載。 最高速時速150km/hを目標に開発されました。 これを実現する為に、ボディの軽量化、そして量産車の開発としては恐らく日本では初めての空気抵抗係数(Cd値)を極限まで少なくする為の努力が払われた車両でした。 この思想は後の生産型トヨタスポーツ800(UP15)にも受け継がれ、いかにエンジンの馬力を上げるか?という考えに則り開発されるスポーツカーの中にあって、”空力とバランス”を極めた異彩をはなったスポーツカーとして誕生するのです。 昭和44年10月に生産が中止されるまで、3000台程度が生産されました。
現代の目から見ても非常に斬新、且つ素晴らしいデザインと思想を持った日本を代表するスポーツカーの1台であり、現在でも愛好家の手により大切にされ”ヨタ8”の愛称とともにイベント等で見る事が出来ます。
今回レストアのご依頼を頂いた車両はUP15の後期型となります。 (エンブレムの変更やメーターパネルがブラックアウトされているのが特徴です。) |
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お客様からお預かりの状態です。
以前、修理に挑戦されたとのことで、一部のパネル分解等まで行われておりました。 |
御覧の通り、運転席にフロアーパネルはありません。 (全てFRPにて製作されていたそうです。) つまり、オリジナルはありませんので新たにパネル製作が必要となります。
次に右リヤホイールハウスの厚さをご覧頂くとお判りになるかと思いますが、パテを多用した修復跡を確認することが出来ます。
フロントカウルパネル(ワイパーの付く場所)にもかなりのパテが盛ってあったそうなので、本レストア作業には相当のパネル修復が予想されます。
現状は厳しいですが、一つ一つクリアーして行きたいと思います。
次回は塗装やパテの剥離をご覧頂こうと思います。 |
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まだまだ続きます。
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