<ジャガーMK2 フルレストア 第7回> |
ジャガーMK2 フルレストア第7回です。
前回の続きとなるエンジンのオーバーホールをご覧くださいませ
先ずはピストン。 右が新しいピストン、左が古いピストンなのですが、古いピストンにはスカート部にスリットが入っていると思います。
このピストン形状をスプリットピストンと言います。
スリットの効果は、 ・スリットを入れてピストンヘッドからスカートへの熱の移動を防ぎ熱変形を抑える。 ・故意にスカート部の剛性(強度)を落として変形させることにより、シリンダとの馴染みを促進させ、ピストンクリアランスを狭く出来る。 メリットがあります。
最近は材料特性の向上、ピストンスカート部形状の適正化などにより、見かけなくなりました。
ちなみにピストンが受けた熱の7割がピストンリングを通してシリンダへ伝わっていると、皆様知っておりますか? あの細いピストンリングはガス封止とピストン冷却に重要な役割を担っております。
勿論新品のピストンはオーバーサイズピストンですので、ボーリング&ホーニングを行います。 |
|
シリンダヘッドを確認しましょう。
特に不具合は有りませんので、 ・修正面研 ・バルブシート修正 ・各シール交換 ・カーボン取りetc を行い、新品同様となりました。
ウォータージャケット形状が懐かしさを醸し出しておりますね。 |
|
コンロッドは大端部側面が磨耗しておりましたので、全て交換します。
コンロッドの小端部にはメタル圧入を行い、摩擦低減を狙いましょう。 |
|
シリンダブロックをエンジンスタンドに取り付けましたので、いよいよ組み立てを開始しましたが・・・・・・・・申し訳ありませんが、組み付け途中の画像が少ないので、下段の車載状態の組み付け完了時の画像をご覧くださいませ。
シリンダ周りは塗装を行い、シリンダヘッド周りはバフ仕上げとしましたので、ピカピカになりました! こう見ると、オブジェの様な雰囲気ですね。 昔のブガッティのエンジンなどは、ヘッドカバーに鱗模様の装飾が施されておりました。 エンジンに対して、特別な思い入れがあった時代だったかもしれません。 これで、エンジンは完了です! |
|
まだまだ続きます。
Restoration Projectへ |
TOP |